「下位の中でも最も下位だ。不満か?」
ガブリエルはそう言いながらも口元に笑みを浮かべている。
「いえ。彼の実力は身を持って分かっています。だからこそ、不思議に思うのですが…」
訥弁な私を一瞥し、再び前を向くガブリエル。
「あいつは位が高い方だったが罪を犯したから、下位まで落とされたのだ。だがその事には触れない方がいい。あいつは誰にも弱っているところを見せないからな。平然としていても心は殺伐としているはずだ」
「…タミエルは…」
そこまで言った時、背後でカチャっと音がした。
「…ミカエル、なんだその疲れきった顔は」
「御勤めがハードでね。神に嫌われたかもしれないな」
ミカエルが滑るように此方へ歩いてくる気配がする。
私は振り返ることが出来ず、目を瞑った。
「…私の熱狂的な信者だそうだな。…御勤めに励むように」
頭をポンと叩かれ、ミカエルが通り過ぎて行った。
頬が熱い。きっと真っ赤になっているだろう。
ガブリエルはそう言いながらも口元に笑みを浮かべている。
「いえ。彼の実力は身を持って分かっています。だからこそ、不思議に思うのですが…」
訥弁な私を一瞥し、再び前を向くガブリエル。
「あいつは位が高い方だったが罪を犯したから、下位まで落とされたのだ。だがその事には触れない方がいい。あいつは誰にも弱っているところを見せないからな。平然としていても心は殺伐としているはずだ」
「…タミエルは…」
そこまで言った時、背後でカチャっと音がした。
「…ミカエル、なんだその疲れきった顔は」
「御勤めがハードでね。神に嫌われたかもしれないな」
ミカエルが滑るように此方へ歩いてくる気配がする。
私は振り返ることが出来ず、目を瞑った。
「…私の熱狂的な信者だそうだな。…御勤めに励むように」
頭をポンと叩かれ、ミカエルが通り過ぎて行った。
頬が熱い。きっと真っ赤になっているだろう。
