「ではまず飛ぶ練習から、外に出てやりましょう」


ハッと我に帰ると、タミエルが立ち上がり椅子を片付けていた。


「僕はスパルタですので」


覚悟してね、と綺麗な顔で微笑まれ、苦笑する。


「貴方は潜在聖力が高いので、すぐに飛べると思います。」


歩きながらタミエルは言う。


「戦いでは貴方が天使達を先導しなくてはなりません。判断力、瞬発力、知力、色々な要素を磨かなければなりませんね」


「それって、ミカエル様直々に教えて頂かなくていいの?」


「そんな!大天使御自ら教えるなんて事あるわけないでしょう!」


やれやれ、と頭を振るタミエルに苛つき、肩に思いっきりどついた。


「タミエルのバーカ」


罵声を浴びせれば、屈辱、とでも言いた気な彼と目が合う。