正反対な二人



毎日のように歩いていた公園の並木道もすっかり桜の花で満開だった


商店街につけばお気に入りの雑貨屋で買い物をして店を出た、他に行きたい場所があるわけでも無かったから適当に商店街を歩くことにした



「ねぇ、キミ何してんの?」
「へ…?」
急に後ろから知らない男に呼び止められる
俗に言うナンパと言うヤツだ…


「ヒマならこれから俺と遊びに行かね?」
軽そうな言葉と笑顔…
何人この男に女は同じようなセリフを言われただろう…
考えるだけでイライラしてきた
「貴方みたいに…」



「貴方みたいに私含めて、皆ヒマじゃないし!自分の行為が迷惑な事わからないの?!!」

「なっ……!!?」

気づけば私はその男に、出来るだけ力強い言葉で言ってやっていた
次、この男がまた同じ事をして、迷惑になっている人が増えたら困るから…



男の方は、目を見開いて立ちすくんでいた
それはそうであろう、まさかこのような答えが返ってくるだなんて思ってもいないだろうから

私は言葉を吐き捨てれば、早足に家に帰る道を歩いた…



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