「はるー!!」
少し、しゃがれた声で私を呼ぶ人。
ふんわりと柔らかい笑みを浮かべ、優しい瞳で私を見つめる。
薄い茶色の色をしたあなたの短い髪の毛が、風に乗ってゆらりと揺れた。
…………おばぁちゃん。
あなたは今、その瞳で何を見据えていますか?
その心で……何を考えていますか?
私には、分かりません。
おばぁちゃんが今何を考え、何を思い、
誰のことを想っているのか。
「ちょっと待ってー!すぐ行くけん」
大きな声で叫んでから、私はゆっくりと走りだす。
「もう!はる、おせーがん」
「ごめんごめん!」
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