改札には溢れんばかりのサラリーマンやOL、学生が行き交っていた。


その中を「痛てっ。すいません。」と人混みに揉まれながら歩く太一青年はいかにも田舎者丸出しだった。


改札をくぐるとそこは太一が今まで見たことのない世界が広がっていた。


テレビで見たことのある大型電化製品店やオシャレな洋服屋、雲にまで届きそうな高いビルに太一は圧倒していた。


「うわーっ!!すげー。ここが東京か」


さっきからその言葉しか出てこない。