「今日は、歩いて帰ろ」 優介はそう言って、手を差し伸べて来た。 なんだろうって思った。 でも、たまにこんな事をするのも新鮮で良い。 『何かあったの?』 「俺、高校行かないで働く事にした」 え? 突然の報告で驚いた。 でも…優介の言いたい事は何となく理解出来る。 「早く自立したいんだよね。こんな俺が言っても説得力ないと思うけど」 『どこで働くの?』 「3年間父親の仕事場で働いて、自立して違うところに就職する。」