「お前のことが好きだからって事にしといて」
『好きだからって事にしといてって好きじゃないの?』
「日本語って難しいね」
『私は好きだけどね』
そう言い捨てて…
ふてくされるようにお風呂に向かった。
「好き」とか気持ちの問題で喧嘩出来るのって幸せな事だよね。
でも、今は凄く必死。
お風呂に入りながらも頭の中は優介の事でいっぱいだった。
喧嘩したつもりはないけど、
心の中がモヤモヤしていた。
お風呂から出ると呑気にテレビを見ている優介と目が合ったけど…無視。
「怒ってんの?」
『いや、』
「いやって、莉子は嘘が下手だな」
と、
言って台所に立ってた私を引き寄せてきた優介。
優介の腕の中、落ち着く。
そして、
何より幸せ。

