・・・やっぱ、調子に乗り過ぎたかな。
俺だけが楽しくて、一緒に居たいと思っているんだったら、少し悲しい。

「あの・・・」

言葉を選ぶように、大塚さんはなかなか話し始めない。
次の言葉を、俺は祈るような気分で待っている。

「私といて、楽しいですか?」

「は?!」

いやいやいやいや・・・
楽しいから、誘ってるんだって。

俺は興味の無い、一緒に居て疲れるようなコを、わざわざ夕食まで誘うような事しない。
・・・まぁ、そんな事、知らないよな。

「楽しいですよ、もちろん。」

これは俺の、素直な気持ち。
今日だけで、新しい表情をたくさん見せてくれた君と、もっと一緒に居たいんだ。
照れ臭過ぎて言えないが。

「そう、ですか・・・。」

言葉だけで伝わる、大塚さんの戸惑い。