「ノニです。」
ノニ・・・聞いたことある。
そうだ。
何年か前に、ばあちゃんが健康に良いんだと、それのジュースを飲んでいた。
ってことは、これに毒は無いんだろう。
なのにこの笑顔は・・・何か、ある。
落ちていた大きな葉を手にして、瑞希は通路に落ちていたノニを丁寧に木の根の方へと置いた。
これで、誰かが踏むことは無いだろう。
あんな臭い実に平然と近付けるなんて、やっぱすごいな・・・。
「ノニって、ジュースになってるやつだよな?」
「あ、ご存知ですか。そうです。何年か前にブームでしたね。」
そうそう。
そのブームの時に、ばあちゃんが好んで飲んでいた。
薄めて飲むんだと言いながらも、大量のノニジュースのビンが置いてあったことを思い出す。
「俺んちにもあったよ、ノニジュース。」
あんまり美味しくないんだよなと笑うと、そうですねと返される。

