さて。 瑞希さんの事は、はっきり言おうと言う事で俺の心は落ち着いた。 だが、問題は倫子の方だ。 うやむやなままに昼休憩が終わってしまったので、きちんと話せていない。 ・・・いや、あいつと一回だって、まともに話が通じた事は無かったが。 今日は定時で上がろう。 そうすれば、瑞希さんに会える確率が上がる。 俺は焦る気持ちを押し殺して、仕事に励んだ。 定時までの時間がこんなにも長く感じたのは、初めてかもしれない。