あたしは、目元を隠すように前髪を精一杯おろした。
………ダメだ。
泣きそうになったらダメだ。
まだ何もしてないんだから…。
でも…出来ないよ……。
教室に戻ると、もうほとんどの人が席に着いていた。
だから、今頃戻ってきたあたしたちは、凄く目立った。
クラスの人たちの視線が、あたしたちに集まって、
………弥織くんも、その1人だった。
あたしと、目が合ったんだ。
だけど、あたしはすぐに逸らしてしまった。
だって、そんなに見てたら、
変に思われちゃうから…。
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