鼻歌を歌いながら

前を歩く桃也君。


桃也君に引っ張られているようにして

歩いている私。


「・・・白百合さん家って遠いんやな
 まだ着かへん・・・電車で通学しやんの?」


そうしたいのは山々だけど・・・


「あはは・・・、弟にね
 運動しないくせに電車通学なんて
 余計太るぞ・・・って言われてね」


今思い出してもくやしーっ!!


「そうなん?でもさー、
 白百合さんなら、どんな体型でも
 可愛いとおもうよ」


桃也君の顔が、一気に赤くなる


・・・私、鈍感に生まれてこれば 
良かった。


こんなことありえない・・・なんて

思ってたけど、桃也君て私のこと・・・



「白百合さんっ」

「はいっ?!」


急に桃也君が立ち止まって

真剣な顔でこちらを見てくる・・・




「俺、白百合さんに一目惚れしました
 
 あのっ・・・、付き合ってください!」




「はい」・・・と言おうと

した瞬間、あの人の顔が思い浮かんだ・・・