・・・・・・

お互い何も話さない

というよりも話せない・・・。


「し、白百合さん・・・」

「はいぃぃぃっ?!」


しっ、しまった!

緊張で声が裏返って・・・


「ぷっ・・・あははっははっ!」

「ちょっと桃也君、笑わないでよー!!」


ほんと、失礼だなー・・・


「ふっ、はは・・・ごめん。
 やっぱ、白百合さんはこうやよなー」

「?」

「そのさ・・・ド天然なとこ?
 めっちゃかわいい」


前にも言われたのに

不思議・・・

今聞くと、すごく恥ずかしくなってくる


「菜々も前はそうやったのにな・・・」


菜々?

菜々と桃也君はどんな関係なんだろう


「ごめんな?2人で居んのに
 菜々のこと出してさー」

「ううん、全然!」

「ほんじゃ、帰ろか」




ギュっ・・・



私の右手を桃也君の右手が包んで

あったかくて・・・


「白百合さん家か~っ、
 綺麗なんだろうなー・・・」

あ、家に入ること前提ですか?