姉さんの友達はフランケンシュタイン 孝の苦労事件簿②




いつもロッカーには寄らないので、鞄は教科書でずしりと重い。


ごとり、という鈍い音がして、河合は肩をすくめた。


「大学生様、か……」


その皮肉に、剣太は河合を睨んだ。
 

しかし、その話をしてもキリが無いとは分かっていたので、


「焦りすぎなんじゃないのか。まだ三日だぞ」


「もう、と言え。


お前にとっては時間は無制限なんだろうがな、


普通の人間にとって時間というものは貴重なんだよ。


おっと失礼」