姉さんの友達はフランケンシュタイン 孝の苦労事件簿②




でも、俺はそれ以上何も言わずに、姉さんを見送った。


俺は、ちょっと焼きすぎたトーストの最後の一欠片を、


姉さんが注いでくれた牛乳で流して、


食器を片付けた。


そんな時エリアルが、のそのそと起きて来た。


「あれ……小夜子は?」


「姉さんなら、もう大学行った」


「そっか……」


エリアルの髪には、くしゃっとした寝癖がついていた。


しかも、パジャマがあるくせにシャツのまま眠ってしまったらしく、


服が皺くちゃだった。だらしない。