姉さんの友達はフランケンシュタイン 孝の苦労事件簿②




「分かった」
 

俺が返事をすると、姉さんは鞄を担いだ。


姉さんは大学になってから、俺より先に家を出なければならなくなった。


通学に、普通の学生よりも時間がかかる為らしい。



「じゃ、行ってくるわね」


「途中で倒れないでね」


「やだ、大丈夫よ」


姉さんは笑った。


(どうかな……)


心なしか、姉さんの表情も力無い。