言いながら、彼女はブラウスのボタンをいくつか外して、首筋を出した。 「……平気なのか?」 「平気だってば。だから……ね?」 「分かった……」 エリアルは、静かに小夜子の首元に顔を埋めた。 そして、大きく口を開くと……外からの薄明かりが、彼の牙を白く浮かび上がらせた。 「――つっ……」 牙が肌に食い込んだ瞬間、小夜子はわずかに顔を歪ませた。