姉さんは、丁度スプーンを咥えた状態で、またびくついた。 「わ、分かったわ……」 俺はその姿を見て、微妙な気持ちになった。 少し前まで、何に対しても堂々としていた姉さんなのに……。 今の姉さんは今にも泣きそうで、見ているだけで、 少し落ち着きが無くて可哀想だった。 「今晩……エリアルが帰って来たら、きちんと話すから、心配しないで。ね?」 「……うん」 心配だらけではあったが、俺はとりあえずそう言っておいた。