「るっせーてめえ!

髪の毛に放火して、キューティクル皆殺しにされてーのか!」

「やだー!」

エリアルが笑いながら首を振ると、姉さんも一緒になって、

「それは駄目えーっ!」
 
と叫んだ。
 
今日もまた、馬鹿騒ぎが始まった。
 
本当にいつもこんな調子で、

ゆっくり何かを考える暇がない。
 

だけど、……認めるのは癪だけど……



それが、今の俺の幸せなのかもしれない。





【終わり。でも『姉さんの先輩は狼男』につづく】