俺はエリアルを姉さんから引き剥がし、ベランダに閉め出した。
 
そこで、やっと落ち着いた。
 
……本当に、俺は今が精一杯だ。
 
だけど、今はこれで充分かもしれない……。
 
人生なんて、そんなに焦らなくても。
 
エリアルに言わせれば、

「人間の人生は短くて可哀想」らしいけど、

そんなのは別にどうだっていい。
 
俺は、配布されたばかりの進路希望調査用紙を、

丸めてゴミ箱に投げてから、姉さんに向き直った。