俺がいると知るなり、エリアルは姉さんの手の甲に軽くキスをした。
 
ヒイイイイイイイ!

「ふぎゃーっ!ちょっと何すんのよエリアルー!」
 
さすがに、姉さんも顔を真っ赤にして抗議した。
 
俺が鞄を落とすと、エリアルは勝ち誇ったように、

「どうかした?」
 
と、俺を見た。

「黙れ!喋るな!

あんたなんか大っ嫌いだコノヤロー!

ハゲろっ!」