姉さんの友達はフランケンシュタイン 孝の苦労事件簿②

 


彼はどうやら、少し前にバイトを始めたらしい。

通学路にあるケーキ屋の前で、アルバイト募集の広告を見たという。
 
そのケーキ屋は、女子校からも近いので、

恐らく募集はその女の子を対象にしていたものとみられるが、

広告には性別の事が書かれていなかった。
 
そこで、豊丸はある事を思い出したという。

昔、ケーキ屋でパートをしていたという彼の母の、

『余ったお菓子とか、持ってっていいよー、

なんて言われて、あの頃は毎日家に甘いものがあったわ』

という一言だ。