姉さんの友達はフランケンシュタイン 孝の苦労事件簿②




だから博士は辛そうな顔をしていたのだろう。

兄弟同士を、殺し合わせるのだから。

今になって、やっと色々な事が分かった。

小夜子に対する、自分の気持も。

彼女の微笑みは、

自分がまるで本当の人間だと勘違いしてしまうくらいに、温かかった。

使命も命令も、全部忘れそうになるくらい、優しかった。

(俺はただ、愛されたかっただけだったんだな……)