河合は腕時計を見ながら、短くなった煙草を灰皿に押し付けた―― つもりだったが、外れて机に焦げ跡を作ってしまった。 まあ、これが初めてではないので、構わない。 剣太が、いつになっても現れようとしなかった。 約束の時間は、とうに過ぎていた。 河合は、ケースに手を伸ばした。 新しい煙草を咥え、ライターで火を点ける。 何度これを繰り返したかもう分からない。