姉さんの友達はフランケンシュタイン 孝の苦労事件簿②






他に誰もいない部屋で煙草をふかしながら、彼は考えていた。
 
河合征一は、何年も前に言われた言葉を思い返していた。

曰く、あの人造生物を監視するべし、と。
 
剣太は祖父が発見し、連れて来た青年だった。

祖父がその後結核で亡くなった後、父がその役を引き継いだ。

そして父の後を、彼が継いだ。

それまでの名前を捨てたのも、この時だ。