姉さんの友達はフランケンシュタイン 孝の苦労事件簿②



「怪我は大したことないんだけどさー、

さっき血をあんな風に固めて使っちゃっただろ?

だから体力的にはそっちの方がきついんだよね」

「器用なマネするからだ……って、それ俺のジャージなのに!」

「洗って縫って使えばいいじゃないか」

「だから明日使うんだってば!

さっきから偉そうにてっめええ!」

「……君、何か一つ忘れてないかい?」

「はあ?何が……」
 
エリアルはそう言うと、

上に掻き上げていた前髪をするりと前に下ろした。