姉さんの友達はフランケンシュタイン 孝の苦労事件簿②

 


彼は起き上がって涙を拭うと、

床に落ちていた上着(彼が着て来たらしいもの……)から、何か出した。
 
フランケンシュタインが、慣れない手つきで携帯電話をいじっていた。

(これはもしかしたら、歴史的瞬間なんじゃ……)

……でもなかった。

うちには、パソコンを使う吸血鬼がいる。

(でも、どこにメールしてるんだろう……?)
 
まさか、その『組織』とかいうのに、


馬鹿っ正直に「体返せ」って要求してるんじゃないだろうな……。