姉さんの友達はフランケンシュタイン 孝の苦労事件簿②




フランケンシュタインは、起き上がった姿勢のまま、動かなかった。
 
しかも、襲ってくるどころか……泣いてるようだった。
 
あるいは、潰された方の目から流れる血がそう見せたのか。
 
丁度月明かりに照らされた彼の姿は、

見ていて可哀想に思えてくるほど寂しかった。

まるで、小さな子供が怒られたまま誰にも慰めて貰えずに、

自分ばかりを責めているような……そんな感じがした。