フランケンシュタインは、起き上がった姿勢のまま、動かなかった。 しかも、襲ってくるどころか……泣いてるようだった。 あるいは、潰された方の目から流れる血がそう見せたのか。 丁度月明かりに照らされた彼の姿は、 見ていて可哀想に思えてくるほど寂しかった。 まるで、小さな子供が怒られたまま誰にも慰めて貰えずに、 自分ばかりを責めているような……そんな感じがした。