姉さんの友達はフランケンシュタイン 孝の苦労事件簿②




それから剣太は、目覚めた後に何度も薬を打たれた。

薬品が一体どういうものなのかを尋ねると、

決まって答えは「その体を繋ぎ止める為のもの」だった。

詳しい成分は、教えて貰えなかった。

剣太は、その後の数回の投薬の所為で、すっかり記憶を失った。

今考えてみれば、これまで飲み続けていた薬も、

記憶を混濁させる幻覚剤のようなものかもしれなかった。