姉さんの友達はフランケンシュタイン 孝の苦労事件簿②




エリアルが握っていたもの――

いや、正確にはエリアルの掌から生えていたもの。


それは、血で出来た氷柱だった。

エリアルが自分の腕から流れ出た血液で、形成したものだった。

氷柱は鋭く尖り、エリアルは迷わずそれを剣太に突き立てた。

喉を狙ったつもりだったのだが、氷柱は剣太の眼球を貫いた。