完全に息が上がり、呼吸が苦しかった。 口内に変な味が充満する上、鼻水が出て来る。 全力だな、俺……。 「……あー……」 俺は、闇夜にそびえ立つその建物を見上げた。 閉鎖されてから、何年も手が付けられていない元デパート。 何年も前に一度、どこかの企業が買い取って改装して使おうとした矢先に、 倒産してとうとうそのままになっている廃墟。