その時、俺の目の前をある少女が横切った。 幼稚園と中学校が同じだった、顔見知りの女の子だった。 だが、声をかけようとした瞬間、彼女の籠の中の物が目に入った。 ボンドやアロンアルファなどが、恐らく並べられていた分、全部入っていた。 ……一体、何に使うんだろう。 俺が固まっているうちに、彼女は手早く会計を済ませ、 さっさと出て行ってしまった。