エリアルが目を覚ますと、もう日が暮れようとしていた。 いつもを考えたら、結構な大寝坊だ。 だけど仕方が無い。疲れていたから……。 「……あはっ」 不意に、エリアルは笑った。 小夜子の為に必死になる孝の姿が、浮かんでくる。 昨日のことだ。 結局孝は小夜子の部屋の前から動こうとせず、 そのまま夜を明かしてしまった。