姉さんの友達はフランケンシュタイン 孝の苦労事件簿②




「別に」
 

エリアルはゆっくり体を起こすと、タオルケットをどかし、


「これは小夜子にかけてあげてくれ」


「心配しなくても、姉さんにはちゃんと毛布持ってくるつもりだから」


「そうか。……僕はもう寝るよ。

ちょっと、体力を使い過ぎた」


「せめて着替えろよ。

ずぶ濡れのまま布団に突っ込んで、

寝床にカビが生えても知らないからな」
 

すると、エリアルはぼうっと振り返り、虚ろな目で力無く笑った。


「分かってる。


心配してくれて、ありがと……」
 

あ、駄目だ。

……こいつ相当弱ってる。