「ごめん、それ僕だ。 いちいち鍵を取りに部屋に戻るの面倒だったんで、 念力で施錠したんだけど、うっかり」 「やっぱりお前の仕業か!」 俺が文句を言うと、姉さんは俺をキッと睨み付け、 「そんなの、後でいいでしょ! 悪いけど……今はそういうの、無しにして」 ……凄い剣幕だった。 だけど、俺はまた悔しくなった。 エリアルが、姉さんとべったりくっついて帰って来たからじゃない。 また二人が、俺の知らないうちに何かとぶつかったからだ。