微かに香水の匂いのする高そうな便箋には、 思った通り頑張ったのであろう日本語が炸裂していた。 ああ、ひらがなとカタカナがごちゃ混ぜだ。 『はいけゐ、ヲげんきでスか、たかしちま』って何なんだ。 毎回暗号解読のような気分だが、かといって彼女にフランス語で書かれたら、 それこそ本当に暗号になってしまうので、言い出せないでいる。