俺は、無駄だと分かってはいたものの、指を伸ばしてチェーンを解こうと試みた。
 

だが、そんな事が出来る訳が無かった。
 

これが出来たら、防犯の意味など無い。

畜生、玄関に必ず付いてるだけの事あるな、お前。


「ふぎいいー……くっそー……」
 

俺は、諦めて姉さんとエリアルの帰宅を待った。


(ん。ポストに何か入ってる……)
 

ポストからはみ出していたのは、ダイレクトメールのビニールだったが、

一通自分宛の封筒を見付けた。
 


差出人は、コレットさんだった。