姉さんの友達はフランケンシュタイン 孝の苦労事件簿②




「厄介って、相手が?」
 

小夜子は、涙を掌で擦りながら尋ねた。
 

マスカラもアイラインも、全部涙で溶けてどろどろだった。
 

だが、エリアルはここまで自分の為に泣いてくれる彼女に、

言いようのない愛しさを感じていた。


「まあ、そうなんだけどね……。小夜子」


「何が!?」
 

小夜子の必死さにエリアルは小さく笑い、唇だけを動かした。
 

どうやら彼は、君を……。