そんな洒落にならない事を、どこか冷静に思い浮かべながら、 小夜子は歯を食いしばった。 (もう、駄目だ……) 「――何やってる、小夜子を放せ!!」 ひどく、聞き覚えのある声だった。 幻聴かと思ったが、声と同時に剣太の力が緩んだ。 そして、黒い影が目の前を横切ると、剣太が塀まで吹き飛ばされていた。 エリアルが、剣太に体当たりしたのだった。