「お前、貧血なんじゃないのか。 今日、何度かふらついてただろう」 ぎくりとなった。 「そ、それは……暖房が利きすぎて、 ちょっと、ぼーっとなっちゃっただけだから……」 「嘘だ。お前……昨日、どこかで倒れたりしたんじゃないのか」 「何が……? ねえ、腕痛いんだけど……」 すると、剣太は小夜子の首筋にぐいっと顔を近寄せた。 「……随分大きな『虫』に刺されたもんだな」 「嫌……放して!」 「これは牙の痕だ。 ……吸血鬼に、噛まれたんじゃないのか」