私は頷いた。

「そっか。明日の花火大会、一緒に行かないか」

 言われて私は驚いた。

「いいの?」

「あぁ…」

「麗さんと行かなくていいの?」

 私が聞くと、龍太は私のカピバラさんの頭に腰を下ろした。

 …カピバラさん…許してあげてね…。

「俺、あいつどうも苦手だな」

 龍太はそう言って、私の髪を引っ張る。前かがみだった私はバランスを崩して、龍太の上に倒れこんだ。

「きゃっ」

「オマエ、俺のことどう思う…?」

 低い声が、耳元で囁いた。

「どう…って、龍太は龍太だよ」

 私が言うと、龍太は私の腰あたりを触りながら、

「俺は恋愛対象外か、否か」

 腰あたりがくすぐったい。