龍太SIDE 麗と合流した後、ふと後ろを見ると、さっきまで麗がいたところで、佳主馬と梨桜が向かい合っていた。 「……」 俺は二人の姿に釘付けになってしまった。 「龍太?」 麗が俺を見上げる。 向こうで佳主馬が梨桜の顎を掴む。 何いちゃついてんだよ…。 嫉妬心がむくれあがってくる。 俺は、我慢できなくなって、歩き出した。 麗が俺を呼び止める声を背中で聞きながら、俺は佳主馬を目指して進んだ。