「大丈夫じゃねぇだろ」

 龍太が半眼で言った。

「ヘーキへー……きゃっ!?」

 右足が曲がった。重心が崩れる。

 思わず目を閉じた。

 体が、宙に浮く。

「ヘーキじゃねぇじゃん」

 状況が把握できない。

 私は、目を開けた。睡魔が、さっきの悲鳴で飛んでいった。

「あ、あのっ…!?」

 状況が、把握できた。

 私、龍太にお姫様抱っこされてる。

 恥ずかしすぎる!!