龍太SIDE

 買い物して、一緒に夕ご飯を食べる。

 新居の夫婦みたいで、すごくドキドキした。

 梨桜に股間をけられて、俺が気絶しなかったら、こんなことにはならなかっただろう。

 俺はため息をついた。

「どうしたの」

 梨桜が、俺の後ろに立つ。

「いや…なんかさ、新居の夫婦みたいだな、って思ってさ」

 俺が言うと、梨桜が顔を真っ赤にした。トマトみたいだな、と思った。

「顔赤いぞ」

 俺が言うと、梨桜は顔を覆って。

「え…ちょっ!?何見てんの!!」

 俺は立ち上がって、向かい側の席の梨桜の頭を撫でた。