「それとさ、梨桜。俺があんとき電話してた相手、俺のいとこな」

 …え!?

 私は戸惑って、龍太を見上げた。

「今、なんて…?」

「言ってなかったっけ?いとこの愛梨は、俺の家に来る前に電話かけてくるんだ」

 私、てっきり、愛梨って人は龍太のカノジョだと思ってたから――。

「なーんだ、私、龍太のカノジョかと思った…」

「だから言ったんだ。お前は昔から変わってないって」

 そうだったんだ…。

 そういえば、私、小学生のときも、いろいろと早とちりばっかりしてたっけ…。

 っていうか、まだ覚えてたんだ…。

「梨桜、」

 龍太に名前を呼ばれて、私は龍太を見上げた。

 大好きな顔が、私を覗き込む。

「愛してる」