なんてしょげていると、部屋のドアが開いた。

 部屋に入ってきたのは、いとこたち。

「ねぇ、龍太!お父さんが流星群見に行かないか、だって!行こうよ!」

 興奮した口調でまくしたてる、顔に絆創膏ばかりを張り付けた丸刈り頭は俺より三つ下の昴(スバル)。中二で、野球部。

「ねぇ、行こう行こう行こう行こう!!」

 言いながら俺の髪を引っ張る、赤茶色の髪を三つ編みに編んだ昭和チックな奴は、愛梨(アイリ)。俺より一つ下で、なのにしっかり者。俺んちに来るときは、いつなら都合がいいかを聞いてくれる。

「俺も願い事がたくさんあるんだ!龍太兄ちゃん、行こうよぉぉ」

 黒い髪が耳まで伸びたメガネっ子は、いとこの三人の中で、ずば抜けてチビの周人(シュウト)。まだ小一だ。

「わかったわかった!」

 俺が言うと、三人は、「やったぁ!」と叫んだ。