「待ってよ!…私じゃ、だめかな?」

 私の言葉に、龍太が私の腕を掴んだ。

「オマエ、蓮がいるだろ」

 私は首を横に振った。

「付き合ってないよ!」

 私の言葉に、龍太が「え」と声を漏らした。

「付き合ってない。龍太が見たのは、蓮くんが私に告白した時だったけど、私、断ったから」

 私は一息にまくし立てた。

「梨桜、お前何を…「本当だよ!それに、キスだってしてない!あのとき、蓮くんに言われたの!頑張って、って!」

 私の言葉に、龍太が振り向いた。

「デタラメ言ってんな」

「本当だよ…!どうして、信じてくれないの!ずっと一緒にいたのに、なんで信じてくれないの!」私は龍太から腕を離して、顔を隠した。「私たち、いつからこんなことになっちゃったんだろうね…」

 振り向いた龍太の目に驚愕の色が浮かんだ。

「オマエ、何を…」