龍太の家のインターホンを押すと、不機嫌そうな顔の龍太が顔を出した。

「…あんだよ…。梨桜かよ」

 …うぅ…。

 相当嫌われちゃったかな…。

 私は俯いた。

「嫌い、とか言っといてなんで…」

 そっか、私、龍太に嫌いって言っちゃったんだっけ。

 どうしよう…。

 今更、好きだなんて言えない。

「それとも何。蓮と付き合ってるって報告かよ」

 龍太の声が、ますます不機嫌さを増した。

「ちが…「じゃあ、なんだよ」

 私は後ずさった。

「なんか言えよ」