ハズレだったけど、夏希がさっきみたいな罰の悪い顔をせずスキップしながら帰ってきた。 「ほらー次はお兄ちゃんだよ!」 よし、引くか。 狙うは、3等の黒毛和牛。 これをとれば我が家の夕飯、お弁当の肉が黒毛和牛になる。 絶対、引いてやる。 そう意気込んで勢いよく回した。 「おめでとー、お兄ちゃん!すごいね!まさか一回で!すごい!」