「みくちゃん誕生日、おめでとう!」

叔母さんが手を叩く。
そうか、もう10年近く経ったのか…
あれからお母さんが現れることはなく、気づけば14になっていた。

「ありがとうございます…」
「…未来…これ…」

叔母さんの手には古いが未開封の手紙と新品の箱。
手紙には『親愛なる未来へ』
と書いてあった。

「手紙の方はあなたのお母さんが、頃を見計らって未来に渡してって。箱の方は、私からのささやかなプレゼントよ」

「ありがとう…叔母さん…」

私は叔母さんとケーキを平らげすこしテレビをみたあとに、自分の部屋へと向かった。